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2011年1月16日日曜日

手記38:SHAKEDOWN

一日に5、6回看守がやってきて「SAKEDOWN」と怒鳴ります。房内検査です。わたしは壁に向かって立ち上がり両腕はまっすぐに伸ばし、足は大きく肩幅に広げなければいけません。看守のひとりが房内を調べもうひとりは入り口で銃を構え逃亡や反抗に備えています。看守は全てを調べるのですがもとからたいしたものを所持していません。看守は泥だらけのブーツで毛布を踏んづけ、コーランを蹴飛ばしていきます。
支給された寝具はひどいものでした。毛布はよく言って犬小屋の犬なら使う程度でしょう。
枕はなかったためプラスチックのサンダルを枕にしていました。たった1センチの高さしかありません。これが新しいアメリカ民主主義が与えてくれたものでした。

米軍は1万回も繰り返し尋問しました。「なぜ英語を話すのか?」「なぜ日本のマスコミの書類を大量に持っているのか?」「なぜ結婚しているのか?」「なぜ子どもがいるのか?」「映画ヒバクシャはなんだ?いつ撮影された?」「タカシとは誰だ?」「キャシーとは誰だ?」「誰だっ?誰だ?誰だ?誰だっ・・・・?」
バカバカしい尋問でした。尻の穴の毛の本数さえ数えました。
取調官は何度も入れ替わり、なかには女性もいました。
精神が打ちのめされ一日が暮れていきます。

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