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2010年9月12日日曜日

手記23:基地勤務。1月から2月まで

ショップではコンピュータやその部品とソフト、DVDビデオなどを扱っていました。
ひと殺しの米軍に協力することを恥じ身を隠したいと思いました。
家を出るのは日没前、帰宅するのは日が暮れてから。それは目をつけられてしまわないよう、追跡されないようにでした。家族は理由を知らなかったと思います。
米軍の基地で顔見知りに会いました。彼もかつて日本のメディアで通訳として働いていました。そして米軍には猛反対していたのでした。その彼は今では米軍の軍服を着て米軍のために働いているのです。
わたしは驚きました。彼のほうは気恥ずかしげな顔をして言い訳してきました。
「まんずとにがく暮らしていがねーばなんねーんだげっとも、
さっぱ食えねんだでば。おめもわがっぺ。なんだもねんだでば」
「おらだづみんなおんなじだでば。気にすんすな。んだげっともな、
この国わげわがんねぐしたのは米軍だっつごどは忘れんすなよ」

*この年(2008年)1月8日、バグダッドに100年ぶりの雪が降りました。
 2月27日、ワリードは米軍部隊により逮捕されます。

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