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2015年11月20日金曜日

10:イスタンブールの脱出者たち

斡旋業者は戦後トルコに脱出してきたサダム・フセインの一族で誠実そうな男でした。彼を信用して前金を払いました。出発の日は確定せずいつでも出発できるよう待機していろ言われました。海の旅のためにライフジャケットを買い、さらに浮き輪代わりにクルマのタイヤ用のゴムチューブも買いました。貴重品は防水袋に入れひとつにまとめずあちこちのポケットに仕舞いました。
公園では100人以上が港へのバスを待っていました。トルコ当局の取り締まりを警戒し30分ごとに場所を変えました。夜の7時から深夜1時までバスを待ちましたが小さなバスが2台来ただけでわたしたちは乗ることができずそのうち警察がやってきてわたしたちは逃げ出すしかありませんでした。今夜チャンスはないとあきらめました。
わたしたちは公園で朝を迎えました。強盗に襲われるよりは高いホテルに泊まるべきなのですが深夜ということもあってホテルは見つかりませんでした。

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