ワリード兄弟イラク通信 Topページ  手記  メモ | ワリードとは | メール

2015年11月20日金曜日

8:海を渡ってギリシアへ

トルコの先の目的地はギリシアです。翌日から海路ギリシアへの方法を探しはじめました。だたいたい密輸をやっているような商人が手配も請け負うようでした。
だいたい二つの選択がありました。
ひとつは小さな数人乗りのプラスチック製のボートで、予算はひとり1500ドルくらい。
もうひとつは大型船でひとりあたり2500ドル。商人は前払いを要求しました。
うわさ話がわたしたちのようなヨーロッパに向かう脱出者の間で飛び交っていました。ギャングに金を奪われた話。海で沈んだボートの話。わたしは誰を信じて海に乗り出せばいいのでしょう?ともかくわたしも息子も泳ぎができません。息子を海で死なせては妻に言い訳ができません。小さなボートはやはり避けるしかないようです。資金に余裕がないものの選択の余地はありませんでした。しかし海で溺れることるだけが心配ごとではありませんでした。
もしトルコ警備隊に捕まったらどうなるのか?イラクに犯罪者として送り返されるのか?手配の商人は信用できるのか?だまされてしまうのではないか?

0 件のコメント:

コメントを投稿