もう数ヶ月前のことですがワリードと一週間ほど連絡が取れなくなったことがありました。ようやく連絡がとれたワリードはたいへん沈んでいました。
弟アリが収監されているアルビルの刑務所に呼び出され留守にしたとのことでした。18才で逮捕され3年めを迎えたアリが所内で舌を噛み病院に運ばれたのでした。アリはワリードの手記にあるとおり家族を守るため兄らの身代わりになり、ひとり10年の刑を受けています。まだ若い彼には刑務所は厳しすぎるはずです。舌を噛んだのはてんかんによるものだろうとワリードは書いてきました。てんかんについて何も知らなかったので調べてみたのですが、昔はてんかんで舌を噛むと言われていたようですが現在ではてんかんでは舌を噛むことはないとの記述がありました。幸いアリの容態は回復したそうです。
アラブでは自殺は最低なこととされています。イスラムの教えでは自殺者は死後アッラーのもとに 迎えられることがないのだそうです。ゆえに自殺者を出した家族は死の理由を不名誉なこととして隠すともいいます。
なおその頃までワリードはほぼ順調に手記を書いていました。弟アリのことはワリードにもショックだったようです。手記を書くのはつらいことかもしれません。しばらくワリードは手記の続きを書くことはないように思います。
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